職場でいじめられたり、執拗な嫌がらせを受けていると時には会社を休みたくなることもあるでしょう。
「仕事に行かずに、このままゆっくり寝ていたい。」
朝起きると嫌な気持ちに支配されて、こんなふうに思う人もいると思います。
そこで、「今日だけは休んでしまおう!」という考えが浮かんだ瞬間、頭の中でもうひとりの自分が囁くわけです。
「つらくなったら、すぐにそうやって逃げようとする!負けを認めて逃げるのか?」
こんなふうに自分の中で真逆の意見が生じることによって、会社を休むかどうか葛藤する人も結構いるのではないでしょうか?
ひとつ言えるのは、職場でのいじめを理由に会社を休むことが逃げかどうかよりも、休んで何をするかをきちんと考えるほうが重要だということです。
その場しのぎの欠勤を繰り返すだけなら、結果的に「逃げ」だと判断されても仕方ないでしょう。
単に「会社に行くのがつらいから休む」だけでは、職場いじめの解決にはつながりません。
休みの日をどう使うかによって、休むことが逃げかどうかは決まります。
どうせ会社を休むなら、時間を有効に使いましょう。
職場いじめがつらくて、会社を休むかどうか迷っているのであれば、この記事を読むことで何かしらヒントを見つけてください。
職場いじめが本当の理由でも表向きの欠勤理由(言い訳)は用意しておいた方が良い
親身になって協力してくれる上司が味方についていない限りは、たとえ職場いじめが本当の理由であっても、会社に報告する表向きの欠勤理由を別に用意しておいた方が良い場合がほとんどです。
その理由をいくつかあげてみると次のとおりです。
- 十分な証拠が固まっていない状態で、職場いじめを受けていることが伝わってしまう
- 職場いじめの情報が周囲に漏れてしまうと何かと不利な場合も多い
職場でいじめや嫌がらせを受けていて困っているという事実が、まだ周囲に知られていない場合は、黙っておいた方が得策です。
十分ないじめの証拠が集まっていない状況で、いじめの加害者に情報が漏れてしまうと隠蔽される恐れもありますからね。
本気で職場いじめから脱却したいのであれば、情報の取り扱いには注意してください。
また、上司が味方になってくれそうであっても、雰囲気だけで相談相手を判断するのは賢い選択ではありません。
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職場いじめを立証できる証拠が不十分な場合、以下のような表向きの欠勤理由を用意しておいた方が無難です。
職場いじめで会社を休む時のの欠勤理由
- 急な体調不良・発熱
- 身内のアクシデントや不幸
身内のアクシデントや不幸を理由に会社を休むのは、個人的にはあまりおすすめしません。
職場いじめとはいえ、身内を自分の問題に巻き込む形になってしまいますからね。
おそらく、急な体調不良や発熱といったいわゆる仮病を使って欠勤する人が多いと思います。
世間の常識では、仮病を使ったズル休みや言い訳は良くないと言われていますが、職場いじめや嫌がらせの被害が深刻な場合は、自分の身を守るためにやむを得ないといった状況もあるということです。
嘘をついて会社を休むことに対して罪悪感を覚える人もいると思いますが、無理に出勤して精神を患ったり、体調を崩してしまったら本末転倒ですからね。
「嘘はよくない」「ズル休みとはけしからん!」といった正論を振りかざす人たちも世の中にはいたりしますが、そういった人たちは弱者の立場で物事を考えていないので、まずは自分の身を守ることが優先です。
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無断欠勤はデメリットしかないのでやめよう!
職場でのいじめや嫌がらせがつらいという気持ちは理解できますが、無断欠勤はやめましょう。
なぜなら無断欠勤はデメリットばかりだからです。
無断欠勤のデメリット
- 無断欠勤はズル休みよりも罪悪感が残る
- 無断欠勤の理由を聞かれるのが嫌で、また無断欠勤を繰り返す
- 無断欠勤はもっとも職場の人たちが納得しない休み方なので人間関係が悪化する危険もある
- 会社での評価が下がる危険が考えられる
- 無断欠勤が続くことで解雇されたら転職や再就職が不利になる場合もある
無断欠勤は確実に職場での信用を失います。
もしかしたら、自分の味方になってくれるかも知れない人も職場にはいたりするものです。
しかし、無断欠勤によって職場全体の人たちから信用を失ってしまうと、そういったチャンスもなくなってしまいます。
無断欠勤を繰り返すくらいなら、退職代行サービスを利用して上司や同僚と一切関わることなく、安全に職場を去ったほうがいいと個人的には思いますけどね。
参考
退職は会社員に与えられた権利として法律でも認められていますが、無断欠勤は違いますからね。
たとえ身を守るためだといっても、無断欠勤はデメリットばかりで、実際には自分を不利な状況に追い込んでいく要因にしかなり得ないということです。
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会社を休んだらやること
なんとか理由をつけて会社を休むことができたら、それで安心というわけにはいきません。
決してその場をしのぐために、わざわざ休みをとったわけではないですからね。
会社を休んだらやることは次のとおりです。
- 労働基準監督署や労務局に出向いて職場いじめの相談
- 職場いじめの証拠をもって弁護士事務所に相談
- 職場いじめを立証するための証拠整理と資料作り
集めた証拠の整理や説明するための資料作りは平日でもできますが、労働基準監督署および労務局、弁護士事務所は土、日、祝日、年末年始が休みだったりする場合も多いので、面談が必要でしたら平日に会社を休む必要があります。
なので、職場いじめを理由に会社を休む場合は、平日に休みをとって各相談窓口に出向くのが効果的です。
職場いじめの相談先
せっかく休みが取れたのだから、何もせずにボーっと過ごして1日が終わってしまうことのないように気をつけましょう。
休みが取れても行動しなければ、いつまで経っても状況は変わりません。
厳しいようですが、何のために会社を休んだのかをしっかり考える必要があります。
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会社を休ませてくれない場合はどうする?
時期によっては、会社を休みたいと申し出ても休ませてくれないこともあるでしょう。
会社を休ませてもらえない時にすぐできる対処法は、ほとんどの場合、次の2つしかありません。
- タイミングをずらして休む
- 有給休暇を申請する
休むタイミングをずらすというのは、今の苦しみからはすぐに解放されないこともあって、状況によってはつらいと思います。
しかし、休みがもらえないのであれば仕方ありません。
タイミングを見計らって、休めそうな時に休むしかないですからね。
急な休みを求めているわけでなければ、事前に有給休暇を申請するという方法も有効です。
有給休暇であれば、言い訳じみた表向きの欠勤理由を考える必要もありませんし、変に罪悪感に苛まれることもないでしょう。
数日間のまとまった休みが必要な場合でも、有給休暇は効果的です。
2019年4月から有給休暇は義務化されたので、以前よりも申請しやすい状況になっていたりします。
また、有給休暇を取得する場合、会社側に理由を説明して許可を得なければいけないと思っている人も多いようですが、そんな必要はありません。
有給休暇は、労働者に与えられた権利であり、法律上、会社側に理由を説明する必要はなく、誰でも申請すれば取得できることになっています。
ズル休みに罪悪感を抱くのであれば、堂々と最初から有給休暇を申請してみてはいかがでしょうか?
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職場いじめに対抗するために会社を休むという選択
職場でのいじめや嫌がらせが嫌で会社を休む場合、あくまでも目的は労働状況の改善です。
目的のために休みを有効活用するのであれば、決してそれは逃げではないといっても良いでしょう。
休みの有効活用については、たとえば次のような時間の使い方を参考にしてみてください。
- 会社にいる時は与えられた仕事をきちんとこなしつつも情報収集と証拠集めに注力
- 週末や祝日は、集めた証拠の整理や各相談窓口にメールなどでアポイントを取る
- 労働基準監督署や労働局に出向いて面談が必要な場合は、平日に会社を休む
- 平日に会社を休むのが難しい場合は半休でも可
本気で職場いじめと戦う場合は、弁護士さんに相談して、今後の行動についてもアドバイスを受けると良いでしょう。
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職場いじめで会社を休む場合、理由はともあれ、その目的を見失わず、問題の解決につなげることが重要です。
職場いじめに対して具体的にどのような手段をとることができるのかについては、次の関連記事を参考にしてみてください。