職場でのいじめや嫌がらせ体験は、問題が解決した場合でもトラウマとなって後の生活や仕事に影響を及ぼす危険があります。
実際に職場いじめがトラウマとなって、その後の人生がうまくいかないといった人も多いようです。
もし現在、職場いじめに苦しんでいるのであれば、傷が浅いうちに手を打つ必要があります。
無理して過酷な状況に耐えていると、たとえ今はやり過ごすことができていたとしても、将来的には危険な場合もあるので気をつけてください。
この記事では、主に以下の点について掘り下げていきます。
- 職場いじめによる後遺症およびPTSDの発症リスク
- 職場でのいじめ体験がトラウマになると具体的にどのような影響が出るのか?
- 職場いじめがトラウマになってしまったらどうする?
上記については、決して他人事では済まされないという人もいるのではないかと思いますが、落ち着いて現在の自分にできることを考えましょう。
職場いじめの後遺症?PTSDを発症する危険
職場での理不尽ないじめやパワハラ、陰湿な嫌がらせに耐え続けていると、過剰な精神的ストレスによって、いじめや嫌がらせが解決してもトラウマが残る危険があります。
いわゆる職場いじめの後遺症です。
つらい経験や苦しみは、たとえ環境が改善されたとしても、その後もトラウマとなって残ります。
心に受けた大きな傷跡は、なかなか消えるものではありませんから…。
自分のことをひどい目に遭わせた加害者を憎みたいという気持ちも理解できます。
とはいえ、人を憎んで生きていくというのも、それはそれでまた苦しい人生に変わりはないので葛藤する人も多いでしょう。
職場いじめがトラウマになってしまうと、次のような状況に陥ります。
- 緊張状態が続いて気持ちが落ち着かない
- 突然、無気力になって何もできなくなる
- 何も感じない
- 眠れない
- いじめが解決しても不安に支配される
- 被害妄想
- 集中力の低下
現実にはいじめも解決しているし、環境も改善されて平和なはずなのにどういうわけか心の中は以前と何も変わらないといった場合は、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症している可能性が考えられます。
もし心当たりがあるようでしたら、一度、心療内科を受診してみてはいかがでしょうか?
また、無理にいじめや嫌がらせに耐え続けて、たまに精神状態がおかしくなったりする場合は、早めに対処しないと後々トラウマ体験によってPTSDを発症する危険性もあります。
現在の状況に対して「ストレス過多かな?」と思ったら、以下の関連記事を参考にしてみてください。
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まず大事なのは、自分を知ることですからね。
自分の現状を把握するというのは、時にはつらいことかも知れません。
しかし、心が壊れてしまう前になんとかしないと、あとで取り返しのつかない事態に陥ってしまう危険があります。
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職場いじめのトラウマ体験は具体的にどのような悪影響を及ぼすのか?
職場いじめのトラウマが、その後の仕事や生活に及ぼす悪影響についていくつか具体例をあげると次のとおりです。
職場いじめのトラウマ
- 寝る前にいじめられていた記憶を何度も思い出して眠れなくなる
- 労働環境や職場が変わってもオドオドしてしまう
- 上司がやさしい人に代わっても緊張してしまう
- 職場で良くないことが起こると自分のせいだと思ってしまう
- ちょっとした凡ミスでも過剰なほどに恐れてしまう
- 和気あいあいとした職場でも、嫌われているのではないかと思うことが度々ある
- 職場の人に話しかけて、たまたま反応がなかっただけなのに、無視されていると思い込む
- いじめに遭っていた職場がある駅を通過すると、手の震えや冷や汗が出てくる
- 通勤電車の中でいじめの加害者がいないかチェックしてしまう
- 自分に自信が持てず、仕事に対して積極的になれない
- 平和な環境に移っても、またいじめられるのではないかと思って不安に襲われる
- 突如、昔のいじめられていた記憶が蘇って、仕事を休みたくなる
- いじめ加害者と共通点のある人に対して、過剰な先入観を抱いてしまう
- 必要以上に周囲の人たちの目が気になって仕方がない
職場いじめが解決した後でも、心の問題は解消されないケースもあるということです。
転職してからも前の職場でのトラウマに悩まされて、仕事に支障をきたす人も結構いるみたいですからね。
そうなる前に手を打っておきたいですよね?
「今はつらいけど、我慢していればそのうちいつかは…」と考えて、いじめや嫌がらせに耐える人もいたりしますが、自分の心をしっかり向き合わないと後々苦しい思いをします。
とくに職場でいじめられるタイプの人は気をつけてください。
まずは、いじめや嫌がらせを無理に我慢していても心の傷は深くなるばかりだという現実に目を向けることが大切です。
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職場いじめによるトラウマは克服できる?
職場いじめによるトラウマ体験は、たとえ快適な新しい環境を手に入れたとしても、いつまでもつきまとうので本当に厄介ですよね?
うまく自分の気持ちをコントロールするのが、難しい場合も多いでしょう。
はたして職場いじめによるトラウマは克服できるのでしょうか?
自分なりにできることを考えてみると以下のような方法があげられます。
- 心療内科でトラウマ治療を受ける
- 現在の環境に慣れることで楽しみを見出す
- 新しい職場で仲間をつくる
- 過去よりも今の職場や部署での関係性を育む
- プライベートを充実させる
- 笑顔を意識してみる
少しでも今現在の楽しみを見つけることが大切です。
トラウマ治療については時間がかかると思いますが、ネット上に溢れる怪しい自己啓発セミナーに参加するよりも心療内科に通院することをおすすめします。
以前、別の記事で「職場いじめが解決しない場合は、退職も視野にいれておく必要がある」といった内容の文章を書いた理由は、トラウマや後遺症が残ってからでは遅いという意味合いもあります。
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できれば、いじめがエスカレートする前に手を打ちましょう。
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