職場でのいじめや嫌がらせが原因でうつ病を発症する人は、多いと言われています。
そして、一般的に仕事のストレスによるうつ病の発症には以下のような原因が挙げられます。
仕事のストレスによってうつ病を発症する原因
- パワハラや嫌がらせ・無視などの職場いじめ
- 過剰な仕事量
- 長時間労働
- 低賃金
上記のうち、やはりパワハラや嫌がらせ、無視といった職場いじめが原因でうつ病を患うケースはたしかに多いでしょう。
また、過剰な仕事量や長時間労働、低賃金といった劣悪な労働環境によるストレスは、職場の雰囲気を悪化させ、いじめや嫌がらせにもつながる危険があります。
最近では、法の規制によって長時間労働や低賃金が見直され、労働環境も改善されている企業が増えているようですが、残念ながらいじめや嫌がらせはなくならないようです。
仕事で嫌なことがあってもひたすら我慢する人ほど、些細なことがキッカケで職場いじめの被害を受けて、うつ状態に陥る危険があるので注意してください。
もし職場でいじめや嫌がらせを受けていて、最近、急に無気力になったり、気分が落ち込みやすい場合は、この記事をお読みいただくことで早急に対処できるかも知れません。
また、うつ状態に陥ってしまって、どうしたらいいかわからないのであれば、ぜひ参考にしてみてください。
職場いじめによってうつになる人の特徴
職場いじめによってうつになる人には、以下のような特徴があります。
- 無理をしてまで仕事をがんばってしまう人
- 断ることができない人
- 休むことができない人
- 責任感の強い人
- 自分を責めやすい人
- 他人の意見に流されやすい人
- 必要以上に人目を気にする人
- 他人による評価に対して過敏な人
上記に該当する人ほどキャパオーバーの仕事を押し付けられても理不尽な要求を断ることなく、無理してまでがんばってしまう傾向が強いため、精神的にも肉体的にも負荷がかかりやすくなります。
とくに職場でいじめられやすいタイプの人は、ストレスが限界値に達すると身体に異変が生じて、うつ状態に陥りやすいので注意が必要です。
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限界を超えてまで無理を強いられる状況というのは危険ですからね。
「我慢すればいつか報われる」という考えは、うつ病を発症する原因にもつながるので気をつけましょう。
無理を続けていると、そのうち反動が来るということです。
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うつ状態になるとどうなる?
正式にうつ病と診断されていなくても、うつ状態に陥ることは誰にでもあります。
うつの前兆といえばわかりやすいかも知れません。
もちろん、この状態をそのまま放置して無理を続けていれば、うつ病を発症するリスクは高まります。
では、実際にうつ状態に陥るとどうなるのか?
いくつか事例を挙げてみると以下のとおりです。
- 無気力な状態が続く
- 朝起きるのが困難
- いつも頭がボーっとしたり、気持ちがモヤモヤする
- 何をするのも億劫で怠い
- 思うように身体が動かない
- まったく集中できない
- わけもなくイライラすることが多い
- 漠然とした不安に襲われることが多い
- 何だかわからないけど常に焦ってしまう
- 眠れない・寝つきが悪い
- 頭痛・めまい・耳鳴り・吐き気・下痢などが続く
- 食欲が継続的に湧かない
- 寝ても疲れが取れない
- 欠勤が増える
- 人と話すのが苦痛に感じる
- 人目が気になって仕方ない・または恐怖を覚える
- 人込みや満員電車が息苦しくて、気分が悪くなる
- 気がついたら涙が溢れ出ている
- 自分なんていなくなればいいといつも思ってしまう
上記のような症状は、いずれも過剰なストレスに耐えきれなくなった時に起こりやすくなります。
もちろん、うつ状態に陥ってしまうと仕事が手につかなくなるわけですが、不調を訴えることができないまま放置する人もわりといたりするようです。
うつ状態を放置している間も、無理に仕事をがんばっていれば、当然、ストレスは溜まっていくので精神を患ってしまう危険も高くなりますよね?
そうなる前に手を打つ必要があるということです。
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うつ状態に陥る前に上記の記事を参考に良い相談先を見つけることが重要です。
職場いじめは自分ひとりでは解決できないケースがほとんどなので、社内・社外問わず、相談を受け付けている場所は積極的に利用しましょう。
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厚生労働省によるうつ病チェックリスト
職場いじめによるストレスが原因でうつ病を発症する人が多い理由と、うつ状態については理解できたけど、自分はまだそこまでの段階ではないだろうという人も当然いると思います。
また、現在の自分がどれだけ職場のストレスを抱えているのか?客観視できないこともあるでしょう。
この先、うつ病を発症する心配がある場合は、厚生労働省が公開している以下のチェックリストが便利です。
いずれもかんたんに蓄積されたストレス度がチェックできます。
最近、仕事のストレスが溜まっていて調子が悪いと感じたら、上記の2つを活用してみてはいかがでしょうか?
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仕事のストレスでうつになったらどうすればいいのか?
職場いじめもそうですが、仕事のストレスによってうつになってしまった場合、主な対処法は次のとおりです。
うつになったらどうするか?
- カウンセラーや産業医に相談
- 精神科を受診
- 休暇をとってゆっくりする
- 休職
- 退職
カウンセラーや産業医に相談することで、精神科で専門的に診てもらうことを提案されることもあるようです。
精神科でうつ病だと診断された場合は、診断書を書いてもらいましょう。
また、体調不良で会社を休んだり、有給休暇をとって一時的に職場から離れることで心身ともにリラックスできれば回復する場合もあります。
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なお、勤務先の会社に休職制度がある場合は、診断書を提出して一定期間、休職するという手段も有効です。
ただし、休職する際には以下の関連記事でも触れているとおり、いくつか注意することがあります。
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無事に休職できても、職場いじめによるうつの場合、復職が決まった途端、急に不安や緊張感に襲われて出勤できなくなってしまうケースもあるようです。
たしかにうつの原因が職場でのいじめだったら、復職してもまたいじめられるのではないかと不安になる気持ちもわかります。
実際に休職して、そのまま退職する人も結構いますからね。
個人的な話ですが、私が以前働いていた職場にも休職していたけど、結局そのまま退職した人が何人かいました。
とくに職場いじめの場合、休職することによって回復できたとしても、実際に復職するのは難しいかも知れません。
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うつ病は我慢していたら治らない
うつ病は、つらい状況を我慢して無理に仕事を続けていても完治することは、ほぼないでしょう。
うつ状態から脱却するためには、ストレスの原因となっている職場から一旦、離れた方が良いということです。
職場から一旦離れるには、先ほども書いたとおり、仕事を休むか休職、または退職という手段があります。
仕事よりも自分の健康が第一ですからね。
会社によっては、たとえうつ状態だといってもそこから離脱することを許してくれない雰囲気もあるかも知れません。
しかし、こういった状況においては、周りの目を気にするよりも自分を守ることが最優先ではないでしょうか?
一度、うつ病を発症すると完治するまで大変です。
会社側が休職を認めてくれなかったり、無理な仕事を強いられるようであれば、退職することで療養に専念した方が良い場合もあるということです。
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退職する気力さえ奪われる!うつの人に適した会社の辞め方とは?
うつ状態になると何をするにしても気力がなく、会社を辞めることすら困難だったりします。
不安や焦り、そして自分の考えがうまく言葉にできなかったりする状況で、上司に退職を切り出しても伝えたいことが明確に伝わらなかったり、会社側の都合のいいように丸め込まれる可能性も考えられます。
もしかしたら、自分にとって不利な形で退職することになるかも知れません。
もし現在、職場いじめが原因でうつになって会社を辞めようと思っているのであれば、下手に自分から退職を切り出すよりも、退職代行サービスを利用した方が安全な場合もあります。
退職代行サービスは、さまざまな理由で会社を辞めたいけど辞められない人たちが主な利用者です。
もちろん、職場いじめやパワハラの事例も多数あることでしょう。
中には弁護士が、会社側に未払いの給与や残業代の請求、有給休暇の消化などを交渉してくれる退職代行サービスもあったりします。
弁護士から会社に連絡が入れば、会社側も退職を引き止めることや賃金の未払いなどは違法行為だと自覚しているので、退職を認めざるを得ません。
また、弁護士に依頼するほどでもない場合は、比較的安価な退職代行サービスに依頼すれば、即日退職も可能です。
退職代行サービスに依頼したその日から出勤不要で、上司や同僚など会社の人間とは一切関わることなく、退職することができます。
退職代行サービスに依頼すれば、うつ状態でも安心して安全に会社を辞めることができるというわけです。
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