職場いじめは、テレビやニュースなど報道でも大きく取り上げられて度々話題になることがあります。
とはいえ、まだまだ他人事で実感のない人も世の中には結構いるようです。
もちろん、自分が勤務している会社に職場いじめがないというのは良いことです。
しかし、会社の業績不振や人手不足といったちょっとした状況の変化の中で起こるトラブルやコミュニケーション上の問題などによって就労環境が悪化し、職場いじめや嫌がらせにつながる可能性も今の時代でしたら十分にあり得ます。
職場いじめの悲惨なニュースをなんとなく眺めながら「自分には関係ない」と思っていても、明日は我が身ということです。
こうしている間にも、この世のどこかで職場いじめに苦しんでいる人はいます。
実際にあった過去の事例やSNSに投稿されたリアルなつぶやきは、生々しい現実を物語っています。
ということで、今回はネット上に散乱している職場いじめの事例をまとめてみました。
できるだけたくさんの人に職場いじめの事例をご覧いただき、悲惨な現実を知ることがこの問題について考えるキッカケになれば幸いです。
また、職場いじめについてもっとたくさんの人たちに知ってほしいと思ったら、TwitterやFacebookなどでもこの記事をシェアしていただけたらと思います。
職場いじめの相談件数は年間6万件以上という実情
少し時間が経って情報が古くなってしまっていますが、厚生労働省によると2015年度に各都道府県の労働局によせられた職場でのいじめや嫌がらせに関する相談件数は6万6000件を超えていたそうです。
以下のサイトでは動画も公開されているので参考にしてみてください。
上記のニュースをかんたんにまとめると次のとおりです。
- 暴言が圧倒的に多い
- 上司から無視される
- 机を蹴られる
やはり、上司から無視されるというケースも多いみたいですね…
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なぜ職場いじめの相談件数がこんなにも増えているのかというと、人手不足による労働環境や人間関係の悪化が原因だと言われています。
人手が足りないことによって、従業員一人の負担が大きくなりますからね。
一人の仕事の負担が大きくなれば当然、ストレスや人間関係の摩擦も増えるため、職場の空気が悪くなることは想像できます。
労働環境や人間関係の悪化によって、結果的に職場でいじめられるタイプの人ほど嫌がらせを受けるようになるのではないでしょうか?
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冒頭で明日は我が身と書きましたが、人手不足などのちょっとした環境の変化で職場の人間関係が悪化することもあるということです。
従業員一人あたりの仕事の負担が極端に大きくなるのも問題ですよね?
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実際に過去にあった職場いじめ・嫌がらせの裁判例
厚生労働省による「あかるい職場応援団」というサイトでは、実際に裁判で扱われた職場いじめの事例がたくさん掲載されています。
いくつか気になった事例をかんたんに取り上げてみましょう。
詳細についてはリンク先のサイトをご確認ください。
仕事外しおよび隔離・自宅研修を命じられた事案
高等学校の教諭に対してなされた、授業・担任等の仕事外し、職員室内での隔離、別の部屋への隔離、自宅研修等の命令が、違法であるとして、600万円の損害賠償が認められた事案
引用元:あかるい職場応援団
高等学校がある女性教諭に対して以下のような行為を働いた事例です。
- 授業・担任などの仕事外し
- 職員室内での隔離および別の部屋への隔離
- 自宅研修を命令
仕事外しというのは、かんたんにいうと必要な仕事に就かせないことです。
この事例だと、被害者の女性教諭を学科の授業やクラス担任といった仕事から一切外すといった感じですね。
学校側は女性教諭から仕事を奪い、職員室や別室に隔離したり、自宅待機を命じていたということになります。
精神的苦痛を与える発言が違法なものとして認められた事例
店長から労働者への発言が違法なものであったとして、会社に損害賠償義務が認められた事案
引用元:あかるい職場応援団
コンビニの店長による労働者に対するパワハラの事例です。
- お前ふざけんなよ!
- この野郎!
- てめえ
- 辞めろよ!
上記のような暴言が裁判によって不穏当な発言とされた可能性が考えられます。
また、被害者はこういった店長の言動によって精神的苦痛を受けているという点もポイントです。
上司からのメールが侮辱的だった?損害賠償請求が認められた事案
上司が送ったメールの内容が侮辱的言辞として、損害賠償請求が認められた事案
引用元:あかるい職場応援団
サービスセンターに勤務する上司と部下のトラブルです。
上司が部下に送ったメールの内容は以下のとおりです。
「やる気がないなら、会社を辞めるべきだと思います。当サービスセンターにとっても、会社にとっても損失そのものです。」
上記のようなメールは、わりと他の職場でもよくあるものではないでしょうか?
実はこういった内容のメールは、相手を不要な人間であると受けたられる可能性のある差別的表現が含まれているようです。
また、この発言については、以下のように解釈されてしまっても仕方がない人の気持ちを逆撫でする侮辱的言辞にあたると判断されています。
「あなたの給料で業務職が何人雇えると思いますか。あなたの仕事なら業務職でも数倍の実績を挙げますよ。……これ以上、当SCに迷惑をかけないで下さい。」
この上司は、同様のメールを従業員数十名に送信していました。
部下にメールを送信する際にも気をつけないといけませんね?
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Twitterで職場いじめの情報を得る方法
職場いじめについては、TwitterをはじめとするSNSでも度々話題になることがあります。
情報としてはTwitterが一番早いと思いますが、ハッシュタグ検索を駆使するとかんたんに職場いじめの情報にたどり着くことができます。
Twitterを利用しているのであれば、上記のハッシュタグで検索してみると、職場いじめについてのつぶやきが一覧表示されて便利です。
職場いじめ#イジメ pic.twitter.com/o9FJr2RHWl
— ★zasank★ (@kazchan88888) July 3, 2019
職場いじめなんてやるようなド低能な排他的思考の男しかいない部署だからさ、うちの姉も部署異動をずっと申請してた。でも「この部署で女性がこんなに長く続くことはそうそうないから、もう少し頑張って」と上からは好意的に見られてたんだよ。こんな地獄みたいな話ある?
— 水 (@ZNZa9IP0pUxGr3V) July 7, 2019
https://twitter.com/kumikokatase/status/853020302674022402
Twitterを覗いてみると胸が痛むようなツイートも多く、職場いじめの実態を物語っています。
Twitter上では、ニュースなどの大手メディアでは報道されないようなリアルで生々しい情報が流れているので、一度覗いてみてはいかがでしょうか?
また、Twitterのアカウントをお持ちで職場いじめに悩んでいるのであれば、現状をツイートすることで多くの人たちに職場いじめの実態を知ってもらえるように働きかけることも可能です。
Twitterの拡散力はものすごいですからね。
いじめ問題に詳しい専門家やマスコミ関係者、弁護士といった人たちもTwitterを利用していたりするので、もしかしたら協力してくれるかも知れません。
職場でいじめや嫌がらせを受けていて周囲に相談できる人がいなくても、Twitterを利用していれば、力になってくれる人が見つかる可能性もあります。
職場いじめは身近にある
過去の裁判例やTwitter上のつぶやきをチェックしていると、職場いじめを身近に感じさせられます。
上司による暴言や横暴な態度、パワハラなどは、まるで日常茶飯事のようで、加害者側の余裕のなさみたいなものを感じました。
企業の業績不振や人手不足などもそうですし、労働環境の変化によって生じるストレスの矛先が、職場いじめに向かってしまうというのは何とも悲しいことです。
もし職場いじめを受けて相談窓口を訪れてみようと思っているのであれば、実際にあった事例というのは非常に参考になります。
職場いじめの相談に関する記事
上記の記事では職場いじめに関する相談について触れていますが、相談する前に過去の事例と自分の現状を比較してみると、事実を客観的に把握することができます。
いじめ加害者による違法行為を立証する際にも、実際に過去にあった事例は参考になることでしょう。
職場いじめを客観的に把握するには、嫌がらせやいじめの内容によってパターンがあることを知っておく必要があります。
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職場いじめから開放されて、安心して働くことができる環境を手に入れる人たちが少しでも増えることを切に願います。